雨乞い

カーテンなんてなくても
風が流れていることはわかる

涙なんて見えなくても
誰かが泣いていることだってある

 

静かな静かな夜に
心が逸って眠れない
温く柔らかい日差しが
地獄の炎のように身を焦がす

 

みんなと同じはずなのに
そうじゃないのかもしれないと
不安が空に立ち込める朝を
もう何度繰り返しただろう

 

それは恵みか災いか
私の世界の外をふらっと通りすぎた
すべてを必然に変える力
祈りなんてあっても変わらない