帰化

いつまでもわたしが泣いているから
太陽も泣いてしまったとパパは言った

 

星々を縫って掛けていくそれは
太陽が流した別れの涙なのだと

 

窓の向こうはあまりに美しかったから
自分が恥ずかしくなって
人前では泣けなくなった

 

いつか涙の果てを探しに行こうと
約束した時のパパの笑顔が目に焼き付いている

 

部屋の隅で結集し色と体積を得たほこりが
そのまま浮き上がって空を隠した汚染の大地

 

ため息さえ降り注がない
不毛の故郷を捨てた日

 

今でも誰かが泣いているよ、パパ

 

ようやく辿り着いたこの星の上を
今日も悲しみが通りすぎていく